わたしを離さないで

Never Let Me Go
by
Kazuo Ishiguro

SFミステリー
『日の名残り』『私たちが孤児だったころ』で高い評価を得た作家が送る、感動的な小説。心に残る友情と愛の物語の中で、世界と時間を巧みに再創造してみせる。

Never Let Me Go
↑ペーパーバック Never Let Me Go
 / Never Let Me Go. Film Tie-In
↑ペーパーバック Da Vinci Code

Never Let Me Go. Film Tie-In
↑オーディオCD(unabridged)

わたしを離さないで 
by カズオ・イシグロ

近年最も賞賛され、オリジナルだといわれる小説の中の一つ、「わたしを離さないで」。 『Never Let Me Go』は単純に見える物語だが、そこに徐々にあらわにされていくのは、驚くべき深さで共鳴する感情だ。カズオ・イシグロの最高傑作にあげられるだろう。

邦訳はハヤカワepi文庫で。


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わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)
↑ 文庫 (ハヤカワepi文庫)
 /  わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)
↑ 単行本
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わたしを離さないでのあらすじ

現在31歳のキャシーは、イギリスの美しい田園地方ヘールシャムの私立学校で、子ども時代を過ごした。そこでは子どもたちは外界から保護され、自分たちは特別な子どもで、自分たちの幸せは自身だけでなく、やがて一員となる社会にも、非常に重要だと教えられていた。キャシーはこの牧歌的な過去とはずいぶん昔に決別したが、ヘールシャム時代の友人二人と再会して、記憶に身をまかせることにする。 ルースとの交友が再燃し、思春期にトミーに熱を上げた思いが恋へと深まりはじめる中、キャシーはヘールシャムでの年月を思い返す。外界から隔絶された穏やかさと心地よさの中、少年少女がともに成長する幸せな場面を、彼女は描写する。だが、描写はそんな場面だけではない。ヘールシャルムの少年少女育成のうわべに隠れた、暗い秘密を示唆する不調和や誤解。過去を振り返ってはじめて、3人は自分たちの子ども時代と現在の生き方の真実が見え、それに対峙せざるを得なくなる。

映画「わたしを離さないで(2010)」

映画「ダ・ヴィンチ・コード(2006)」

 監督:マーク・ロマネク Mark Romanek
原作:カズオ・イシグロ
脚本:アレックス・ガーランド
出演:キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ、シャーロット・ランプリング
2010年/イギリス=アメリカ
配給:20世紀フォックス映画
『わたしを離さないで』:オフィシャルサイト www.foxsearchlight.com/neverletmego (海外サイト)

カズオ・イシグロの紹介

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わたしを離さないでの感想

切ない!!こんな切ない話、いままで読んだことがありません!なぜこの小説がこんなに注目されているのか分かりました。この話を深くしているのは何と言っても最高の心情描写です。巨匠、カズオ・イシグロが描くキャシーの微妙な心情が何ともいえない味を出しています。もちろんストーリー自体も文句なしで、最初は主人公たちの置かれている状況が読み進むにつれてだんだん明確になってくる、その不思議な感覚がとてもよかったです。とにかく本当にいい本でした!!感動の一作!